<Header>
<Author: 劉希夷>
<Title: 代悲白頭吟>
<Format: 格式不明>
<Year: 1964>
<BookName: 唐詩選　上>
<Translator: 斎藤晌>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 白頭を悲しむ翁に代りて>
<BookPage: 74>
<UsedPage: 1>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
洛陽城東桃李花，
飛來飛去落誰家。
洛陽女兒好顏色，
坐見落花長歎息。
今年花落顏色改，
明年花開復誰在。
已見松柏摧爲薪，
更闻桑田變成海。
古人無復洛城東，
今人還對落花風。
年年歲歲花相似，
歲歲年年人不同。
寄言全盛紅顏子，
應憐半死白頭翁。
此翁白頭真可憐，
伊昔紅顏美少年。
公子王孫芳樹下，
清歌妙舞落花前。
光祿池臺開錦繡，
將軍樓閣畫神仙。
一朝臥病無相識，
三春行樂在誰邊。
宛轉蛾眉能幾時，
須臾鶴髪亂如絲。
但看古來歌舞地，
惟有黃昏鳥雀悲。
<End Poem>
<Translation>
洛陽城の東のあたり、滿開の桃やの花がひらひらと風に散って、飛んでくるかと思えば、飛んでゆく。はて、誰の家に落ちることやら。 自分の容色をほこる洛陽の美少女は、後生大事にそれを守っているのだが、町を歩 きながら、花の散るのを見ると、ふと長い溜息をついた。それも無理はない。今年この花が散ってゆけば、わが身の容色もそれだけ老けてゆ はく。そして來年また花が咲くころには、いったい、誰がここにいるだろう。松や柏のような壽命の長い大木でも、いつかは切られて薪にされるのを、この目で見ている。また桑畑も年がたつうちに海になってしまうという話を聞いたことがある。ましてや、はかない人間の一生など、またたくまに過ぎ去ってしまう。昔いた人は、もはや洛陽城の東にはいない。今の人がまた風に散る花を眺めているわけ。年々桃や李の花はあいかわらず咲くけれど、年々これを眺める人はかわっているのだ。だから、今を盛りの紅顔の若人よ。半分死にかけている白髪の老人を、あわれと思いたまえ。この老人の白髪頭は、ほんとにかわいそうだよ。これでも昔はやはり諸君と同じ紅顔の美少年だったのだ。やんごとない若さまたちといっしょに、かぐわしい木立の下で遊び、花の散る前で、清らかな歌を聞き、たえなる舞姿を眺めてたのしんだものだ。大宴會で出入するさきはといえば、お池の臺に錦を張りめぐらした光禄大夫王根さんの大庭園だとか、四方の壁に神仙の像や雲のすがたを描いた有名な樓閣のある、大將軍梁翼さんのお屋敷であった。それが、ひとたび病のについたとなったら、知合いが一人もなくなった。ひとり、しょんぼりと年をとってしまった。春三月の行樂も、今はどこのどなたさまがなさっていることやら、とんと御縁がなくなってしまった。みめよい女の眉のしなやかな美しさも、いつまでつづくことか。あっというまに白髪が亂れて絲のようにほつれかかるのだ。まあ昔から歌舞管舷の盛んにもよおされた場所をごらんよ。今はただ黄昏に雀などがかなしげに鳴いているだけだよ。
<End Translation>
<Formatted Translation>
洛陽城の東のあたり、滿開の桃やの花がひらひらと風に散って、飛んでくるかと思えば、飛んでゆく。
はて、誰の家に落ちることやら。 
自分の容色をほこる洛陽の美少女は、後生大事にそれを守っているのだが、
町を歩 きながら、花の散るのを見ると、ふと長い溜息をついた。
それも無理はない。今年この花が散ってゆけば、わが身の容色もそれだけ老けてゆ はく。
そして來年また花が咲くころには、いったい、誰がここにいるだろう。
松や柏のような壽命の長い大木でも、いつかは切られて薪にされるのを、この目で見ている。
また桑畑も年がたつうちに海になってしまうという話を聞いたことがある。ましてや、はかない人間の一生など、またたくまに過ぎ去ってしまう
昔いた人は、もはや洛陽城の東にはいない。
今の人がまた風に散る花を眺めているわけ。
年々桃や李の花はあいかわらず咲くけれど、
年々これを眺める人はかわっているのだ。
だから、今を盛りの紅顔の若人よ。
半分死にかけている白髪の老人を、あわれと思いたまえ。
この老人の白髪頭は、ほんとにかわいそうだよ。
これでも昔はやはり諸君と同じ紅顔の美少年だったのだ。
やんごとない若さまたちといっしょに、かぐわしい木立の下で遊び、
花の散る前で、清らかな歌を聞き、たえなる舞姿を眺めてたのしんだものだ。
大宴會で出入するさきはといえば、お池の臺に錦を張りめぐらした光禄大夫王根さんの大庭園だとか、
四方の壁に神仙の像や雲のすがたを描いた有名な樓閣のある、大將軍梁翼さんのお屋敷であった。
それが、ひとたび病のについたとなったら、知合いが一人もなくなった。ひとり、しょんぼりと年をとってしまった。
春三月の行樂も、今はどこのどなたさまがなさっていることやら、とんと御縁がなくなってしまった。
みめよい女の眉のしなやかな美しさも、いつまでつづくことか。
あっというまに白髪が亂れて絲のようにほつれかかるのだ。
まあ昔から歌舞管舷の盛んにもよおされた場所をごらんよ。
今はただ黄昏に雀などがかなしげに鳴いているだけだよ。
<End Formatted Translation>